画像:Plan・Do・See本社オフィス
BECCIU.を運営するPlan・Do・See本社オフィスでは、創業当時からワークスペース用のチェアとしてNTを採用し、革テープの締め直しなどメンテナンスをしながら長く愛用しています。「思い入れのある家具を通して、お客様の暮らしに非日常の楽しさやワクワク感をお届けしたい」そんな想いをきっかけに、arflexのロングセラーチェアNTのコラボレーションが実現しました。革テープのカラーは、NTをご存じの方にもそうでない方にも「こんな色のチェアが欲しかった」と思っていただけるような、ビビッドでありながら深みのあるグリーンとイエローをセレクトしています。
arflexさんにとって、NTを他社とコラボレーションするのは今回が初めてだとお伺いしました。BECCIU.から話が持ちかけられた時どう思われましたか?
保科社長
「とても面白いな」と、お話を聞いた瞬間にワクワクしました。
オフィスでもお使いいただいていて、Plan・Do・Seeの創業者の野田さんがNTを大好きだったことも知っていました。Plan・Do・Seeの運営するホテルにもよくNTをいれてもらっていました。
野田さんとお話している時に、「NTの革の色を変えてみたら、若い人たちにももっと喜んでもらえるのでは」とおっしゃるのを聞いて、とても面白そうだと思い、そこからすぐに話しが進み、NT BECCIU.カラーの製品化が決まりました。
野田さんは、メーカーの立場ではなかなか考えつくことがない、既成概念を超えたお話が出てくるところが面白い。枠をポーンと越えてくる。これもコラボレーションならではの面白さだと思います。
コラボレーション実施にあたって印象的だったことはありますか
保科社長
先日、初めてarflexの店舗ではなく、代々木上原のスタジオを借りて、ポップアップイベント『Living Room Dialogue by arflex』を開催しました。そのイベントで、このNT BECCIU.カラーを展示したのですが、空間にもよく合うし、若い方々を中心としたお客さまの反応もすごく良かったんです。
BECCIU. とのコラボレーション企画が、自社でもイベントを企画する際にアプローチしたいと考えていた若い人たちにしっかり響いているのだなと感じました。
別注カラーのNTに合わせるコーディネートとしておすすめの提案は?
保科社長
派手な色味なので、少し難しい印象を持たれるかもしれませんが、意外とどんな空間にも合うと思います。
当社では、BECCIU.カラーのNTを会議室などに、10脚ほどのまとまった数を置きたいなと考えています。人が集まる場所にまとめて置くと、それだけで一気に空間が映えますよね。住宅の場合は、ダイニングに置いても、特徴的な佇まいのNTは、それだけでアクセントになるし、いろんな使い方ができるのではないでしょうか。
1脚だけオブジェのように置いて、象徴的なシーンを演出するのもとてもカッコいいですし、革は派手な色味ですが、ナチュラルな木枠の色味も相まって家の中に入ると馴染む。とても柔軟なチェアだと思っています。
保科さんがお家づくりでこだわられてることを教えてください。
保科社長
私は家具屋なので、自社で新製品を出すと自分でも使ってみるんです。
そのなかで「居心地がいいところを家の中にたくさん作っていく」ということを大事にしています。
例えば、玄関を入るとすぐにベンチがあって、そこには荷物が置けたり少し座れるスペースがあります。
そこから部屋の中へ少し進むと、ゲストが来た時にまずはアペリティーボを楽しめるようにハイテーブルとチェアがあって、その空間はホワイエ(ラウンジ)のような感覚で過ごせます。
そのあと、リビングルームでくつろいだり、ダイニングに移動して食事をしたり……。
家の中のそれぞれの場所でどれだけ居心地良く過ごせるかなということをとにかく考えて家づくりをしています。
画像:保科様のご自宅のダイニングルーム
arflexさんの考える居心地の良さって?
保科社長
arflexの製品はデザインよりも、使い勝手や耐久性を一番大事にしています。
「生活の主役は人」であり、「家具は脇役で、生活の道具である」という考え方が、当社が家具を作り提案していくうえでの哲学になっています。
道具として長く使い込むことで、家具が「家族の一員」のようになり、自ずと雰囲気が和み居心地がよくなります。
気が付くと、使いやすい家具がいつも横にあって、ずっと使い続けている。そして、子どもが結婚する時にメンテンスして受け継いだ……というようなお話もよく聞きます。それも、居心地よく大切に使い続けてきたからこそ、お子さまにも受け継ぎたくなったはずです。こういうお話を聞くと、本当に家具屋冥利に尽きるといつも感じます。
この記事を読んでくださっているお客様へ一言いただきたいです
保科社長
BECCIU. のこのチェアもそうですが、arflexの家具は、もしかしたらお若い方には少しお値段もハードルがあるのかなと思います。ただ、一度ご購入いただくと、メンテナンスしながら、本当に長くお使いいただくことができるのが魅力です。「30年、40年、50年とずっと共に生活できる、いいもの」というふうに考えると、そのお値段もきっと納得いくものでしょうし、気に入ったものを一つ購入し、それを長く使っていく。手入れをしながら長く使っていくのは、本当に愛おしくて、気持ちのいいことなので、是非人生の相棒として手にしてもらえたら嬉しいです。